Art Of PeopleⅢ グループ展後書2
グループ展も2回目になると開催場所との段取りはスムーズに進むと思っていましたが・・・。
第2回目の会場は石川県でも別格のオーラを持った場所で、しっかりとしたクオリティ審査があり、審査書類作りから難航しました。
審査書類の出来によって審査が通りませんので、どのように見せるのかそのブランディングを定め、より良く演出できるデザインと内容で審査書類を製作しました。必要な情報を生徒さんから集め、写真の加工には注意しながらしかしより良く見えるようにレタッチも行います。生徒さんの都合もありますので校正は何度かに渡り行い、予定を超えないようにスケジュールに余裕を持たせました。
会場とのセッション回数も多かったです。
様々なセッションを重ねる度に不安が募り胃が痛くなる思いをしました。
約半年後、審査結果が封書にて届き使用許可証が郵送されてきました。
開催できるのか、長い緊張も一旦ここで落ち着き、次は生徒さんの作品がグループ展開催日までに仕上がるのか。
日々のレッスンにて製作をお手伝いし、かつご自宅でも行って頂けるように期日より逆算し行える内容を伝えます。
結果、僕を除いた皆さんは作品が完成し、グループ展の展示に挑むことができました。
そして2019年4月「Art Of PeopleⅡ」と題して、しいのき迎賓館で第2回目の展覧会を開催をいたしました。
しいのき迎賓館は、石川県の迎賓館です。
古くからある気品ある会場だけに、訪れる観覧者の層や年代も特徴的でした。
参加者は9名、観覧者は100を超え500名に達しました。
この第2回目より、北國新聞社、テレビ金沢、エフエム石川の後援をいただき、そして元生徒さんのIshibikiパブリックさんに協賛をお願い出来ました。本当に感謝です。
第2回目は、1回目と違い様々な点を改良しました。
まずは参加して頂く生徒さんにとって、もっと簡易的に物事を進められるようにシステマティックにプロジェクトを構築し進めました。
前回タイトだったスケジュール調整を見直し、余裕を持った進め方に変更し、更に効率化を図る為のガントチャートを作り、二重セッションを行わないようにしっかりマッピングを行い進めました。
伝達方法も内容もそうですが量を調整し、情報をブロック化し何度かに分け、聞く方が戸惑わない情報量に調整し伝えました。
第1回目と違いこのシステマティックに物事を進める事、ガントチャートを組む事を大切にした事が主催者の僕にとってとても有意義な勉強となりました。
そしてブランディングの意識を高めたのもこの回からで、審査書類を製作する時にどのように見せればより良く見えるのかという点をとても意識しました。文章の構成や写真のクオリティ、それらをスマートにかつデザイナブルに見せる事に力を注ぎました。単なる提出書類なのでパワーポイントで仕上げれば早いですが、しっかりデザインしイラストレーターやフォトショップを使いデザインの仕事としてのクオリティを担保する仕上がりを意識しました。元々というか今もグラフィックデザイナーですのでその点スムーズに進められました。
そしてこのしいのき迎賓館での開催と同時に21世紀美術館とセッションを開始しており、審査を行っておりました。
希望参加者全員の資料制作として、作家の思想や作品説明、作品写真のトリミング・レタッチ、経歴をまとめ、アトリエの資料と重ね提出しました。これはしいのき迎賓館に提出した審査書類をバージョンアップさせ提出致しました。
少し手のかかる部分もありましたが概ね今までの経験を元に何が必要で何が必要で無いのかを判断できましたし、改良すべきウィークポイントも理解できていましたのでスムーズに進められました。
しいのき迎賓館での開催は1回目とは違い、時間的には少し余裕を持って開催でき、内容的にはかなり進歩した展覧会を行えました。
外見的な変化はあまり感じられませんが、システマティックに物事を進められるという事は、より本質的な物事の見方が出来る時間的余裕があると言う事になります。今論文製作をしてるアートマインドにも繋がりますがwhy/whatの意識を高め、疑い論理性を高め効率化を図れた事が大きな進展でした。
前回同様、第2回目のグループ展も様々な方に参加して頂きました。
新しく参加された方に、世界をバックパックで旅した経験を持つ生徒さんやガラス職人の生徒さんに加わって頂けました。
世界を旅して得た経験は経験者にしか分かり得ないものです。その貴重な経験をシュールリアリズムにし作品を製作されました。文学的な作品名と作品内容にどんな方も立ち止まって内容を作品から汲み取ろうとしておられました。僕もその一人です。
ガラス職人さんは美大出身なので作品のクオリティも高く展覧会では入り口を飾って頂きました。
ギャラリーに出品している方はご存知だと思いますが、展示のセオリーがあって、入り口に飾る作品はインパクト・クオリティ共に優秀な作品を展示します。
雲を追いかけ表現する生徒さん。僕はこの方の作品がとても好きで観ていると透き通った気持ちになる事と、夢想のように心が漂う感じになれるので、じっと作品を観ていると意識が遠くに運ばれる感覚を抱きます。
ガラス職人の生徒さんの作品は水を題材に描かれていますが、同じ感覚で意識が遠くに運ばれるような、でも深い何かを探るような感覚に導かれます。
作品にはそれぞれの力があって、感動を与えてくれます。
じっくり観て、じっくり感じて、心を養わさせて頂きました。
素敵な作品をありがとうございました。
貴重な体験、学ばさせて頂きました。
感謝いたします。
(次回第3回展覧会の内容をお伝え致します)
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