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他者の為の行動

食事を取るとき、何を考え感じて食事を取っていますか?


今日の気分はカレーだな・・とか、今食べたいものを食べていますか?

それとも前回脂身が多い料理だったので脂質控えようとか、前回の食事内容によって変化させたりしていますか?



生まれて今まで食べるという行為を何も考えず当たり前のように繰り返し何でも食べてきた。


食べないという選択肢は特殊な条件を除いて選ばないですし、肉も野菜も何でも食べ甘いデザートも食べますし、豪華な料理を楽しんだりします。


それが人間で、それは自然な行為です。

何故なら、みんなそうだからです。


マズローの欲求の5段階という言葉を一度は聞いたことがあると思いますが、僕は生理的欲求の行為に質があると思っています。

まず大前提なのですが、欲求は悪ではありません。欲求があるから行動の源になります。

ですが欲求行動には質があります。


暴飲暴食をすると単純に病気になります。継続して好きな物だけを食べ続けていると身体を壊します。それは生命を健康的に維持するという観点から、質が悪いという事になります。

必要な栄養素をとり、必要な量を摂取する事が生命維持にとって、時間的な事からも効率的です。

生存欲求を充す為に暴飲暴食は必要ありません。それはただ、食という欲求に支配されている状態で自分をコントロールできていない事を表しています。


福井県の永平寺をご存知でしょうか。

曹洞宗総本山で修行寺、そしてとても厳しい修行内容で有名です。

生理的欲求のほとんどが認められず、生きる最低限の食事をとり、寝る時も枕もなく布団も1枚を折って、その1枚の中に潜り込むようにして寝ます。極端に欲求を排除した生活を行う場所です。

そもそも仏教は様々な欲を断ち世俗的な世界から解脱する事が目的の一つでもあります。


では逆に、欲求のままに人が生きていけばどうなるでしょうか。

簡単な答えですが、世界が崩壊します。

人は理性があるから、秩序を作り文化を作りそれを守る事ができます。



最近は通われる方の中にもヴィーガンやベジタリアンが何人かおられます。

特にヴィーガンは壮大な価値観を持って行動しているので食事以外の部分にまで及んでいます。


僕が行なっている食事法は、味をつけて食事を楽しむ事をしない欲求のコントロールと効率的な食事を目的としています。

味をつけて楽しむ事で食を楽しんでいることになります。僕は動物の中で鳥と魚を食べます。僕が食べる事で少なくともその鳥も魚も殺し、その命を頂いて生きている事になります。

他者の命を頂く事への僕の中での敬意として、楽しまず頂くという事をしています。

鶏胸肉と魚を食べますが、豚や牛は必要がないので基本的には食べません。食を楽しむという事をしないように全ての物に味をつけず必要な物だけを摂取しています。鶏肉と魚はタンパク質の含有量と必須アミノ酸の関係上、豆腐・納豆・豆乳よりも効率的なので摂取しています。


ヴィーガンの話にもどしましょう。


彼らは何故ヴィーガンになったと思いますか。

少なくとも僕のような個の価値だけを高めようとする健康意識からではありません。

きっかけは健康的な食事からかもしれませんが、根本にある価値はもっと大きく壮大です。


ヴィーガンの根本的な行動理念は、地球の環境保護と動物愛護です。


熱心なヴィーガンは食事だけではなく革製品を持たなかったり、動物愛護活動をしている方もいます。

日本人は何故かヴィーガンに奇異の目を向けていて、躍起になってヴィーガンを否定します。


精進料理という日本古来のベジタリアン食があるにも関わらず、無駄な殺生をしないという仏教文化がずっと昔からあるにも関わらず。


海外は日本とは違いヴィーガンがどんどん浸透し、企業もヴィーガンビジネスに目を向け行なっています。

誰もが意識せざるを得ない地球環境の保護という大きな目的を持って活動しているヴィーガンは人類にとって地球にとって有益な存在です。

テスラのイーロンマスクもそうですが、人類の種の保存という壮大な目的の元に様々な事業を行なっています。


僕たちは、たまたま日本で育ち、イスラム教のような制限なく様々な物を食べられました。

そして日本ではたまたま人間同士で食べることを禁止し、同族を食べない環境の中で育ちました。

そう、価値観は生まれ育った環境に大きく左右されます。

犬やイルカを食べる習慣があったり、昆虫を食べる習慣もあります。

良い悪いという判断ではなく、生きていく以上、何かを摂取しないと生命を維持できません。


何を食べて生きていくのか。

当たり前だったことを一度深く考えてみる事も良いのではないでしょうか。


他者の為に行動できる事、必要以上に欲求を貪らない事。

それはとても素晴らしい事だと僕は思います。



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